| 第二回へら鮒釣り研修会 羽生吉沼レポート 平井 伸市 | |||||||||||||||||
|
05年6月4日埼玉県羽生市にある『羽生吉沼』において、第二回へら鮒釣り研修会が開かれた。 ここは東北自動車道羽生インターの近くで交通の便がいい上、釣れる魚が大型のため休日には関東近県より多くのへら釣り師が集う釣堀である。 今回の研修目的は、前回のみのわだ湖での体験を踏まえ、細いハリスで大型のへら鮒とのやり取りを延べ竿という”ラインを送り出せない”足かせがついた条件下で魚をいなすという、へら鮒釣りの醍醐味をビギナーの皆さんにも体験していただこうというものである。 また羽生吉沼の特徴として、一部を除いて各釣り座に『自動検量機』なるものが備え付けられている。魚をすくった玉網を検量機のセンサー部分に載せると、その魚の重さが自動で計測され、当該魚の重量・本日(自分の)最大魚重量・釣り上げた累積匹数・累積重量が一目でわかるよう端末機に表示され、それらのデータは事務所にあるコンピュータにオンラインで送られ、そこで各釣り座の合計重量と最大重量のランキングがリアルタイムで表示される仕組みになっている。 この自動検量機も体験していただき、釣り大会などにかかせない、”フラシ(釣った魚を入れておく網)”使用による魚にダメージを与える必要悪を、いかに軽減させればよいかという意識改革と技術革新がここまで進んでいるのだという一端を、他種の釣りをする方々にぜひ体験していただきたい。 なお、当日は日ごろから代表理事が顧問を務めている『埼玉県釣りインストラクター連絡機構』役員の岩崎氏・瀧瀬氏・益田氏(順不同)にも特別講師として皆さんのお手伝いをお願いした。 さて当日は曇りのち雷雨というあまり芳しくない天気予報で、ビギナーの方々には少し辛い釣りになるかと懸念された。案の定、代表理事による釣り方のおさらいと餌作りの講習を終えた頃から、雨が降り始めた。馴れない釣りに加え、パラソルをさしての振込みという更なる足かせを課せられ、さぞや苦心しているだろうと思いきや、参加された方々はたいして苦にもされていないご様子。それどころか、湖面のいたる所で激しくスプラッシュライズ(へら鮒釣りでは、”もじる”という)する高活性が物語るとおり、事務局吉田氏は開始後十分足らずで、全参加者中最速で一枚を手にしていた。その後も参加された普及協会のメンバーは、ひっきりなしに竿を絞らせ、その度に自動検量機の操作と釣果の表示を楽しんでいた。 ただ当日は魚の高活性が度を越える形となり、そのため”カラツン(魚がかからない喰いアタリ)”が非常に多く、ベテラン勢が思いのほか釣果を伸ばせない。ある方はカッツケ釣り(ウキと餌までの距離が極端に短い浅い層の釣り)へ、ある方はテンテン釣り(ウキの位置を竿一杯にセットする深宙釣り)へと、カラツンが出ない層を模索する釣りを余儀なくされていた。 自分の座っている桟橋から餌を投げ込むと、下から30cm程のへら鮒10数枚が我先にと餌を奪い合い、お互いが邪魔でうまく口に吸い込めていない。これに輪をかけた状態が、おそらくウキの下数メートルにて展開されているに違いない。 9時くらいに雨がやみ、気温がぐっと上昇してきて、カラツンの勢いは激しさを増すばかり。 代表理事のボヤキも増える一方だが、しかしその割にはビギナーの方々は、快調に釣果を上げている。横から見ていても鋭くあわせるその手さばきと、バッチリ口に針掛かりした魚が顔を出し、玉網ですくうその様は、ベテラン顔負けだ。 11時半頃に、予約しておいた昼食の放送があり、我々は事務所の食堂へ。 そこに設置されているコンピュータで、全釣り座の釣果表示を見ると、本日はあまり芳しくないようである。四つある桟橋のうち、榛名桟橋・富士桟橋が、他の団体の月例会で貸切になっているが、12時の段階で、総合1位は13kg強(総重量)、1枚の最大重量(正確には1回の計測における最大重量)は、1kgでも6位であった。これを見る限り、月例会に参加されている猛者の方々も皆カラツンに苦戦しているようだ。ちなみに代表理事は、去る5月11日に平日ではあるが、我々が釣っている岩手桟橋の隣の榛名桟橋で96.45kgという記録的釣果をたたき出している。そう考えれば、今日がどれだけタフコンディションであるかがわかるというもの。 リアルタイム情報を見たインストラクター連絡機構の三名様は、「よし、頑張ればトップ5入りもまだまだ狙えるぞー!」と本気モードに火がついたようだ。 午後、事務局吉田氏は所用で近くのさいたま水族館へ。「○○君(仲の良い釣りインストラクター連絡機構の某氏。名誉のため名前は伏せておきます。)より釣ったからもう満足。」だそうである。 午後、1時間ほど過ぎた頃、ビギナー組の松本氏が35cmの大型を釣り上げた。 これぞへら鮒という見事なプロポーションに加え、トラウトを愛してやまない方々には、ジェラシーさえも湧いてくるであろうヒレピンである。 ビギナー組猪原さんは、お隣で手ほどきをしていただいているインストラクター連絡機構の方々が”一荷(寄せ餌用、食わせ餌用の2本針に同時に魚がかかること)”でたびたび釣り上げている様に、盛んに不思議がっていた。なお、一荷の場合でも自動計測器には2枚一緒に計測するため、記録される”1枚の最大重量”はあくまで目安というものになる。 なお手前味噌で恐縮だが、その後筆者が44cm・1.23kgという大型を釣り上げ、インストラクター連絡機構の増田氏が午後に釣り上げた1.20kgにからくも勝った。 しかしその直後から急速に雲行きが怪しくなり始め、遠くで雷鳴も聞こえるようになり、場内放送の「今後の状況によっては、自動計測器の電源を切っていただくこともある。」とのことで、2時過ぎに我々は納竿することにした。 当日の総合釣果は、ビギナー組が大変善戦していた。それを物語ることとして事務局吉田氏は、午前中で納竿したにもかかわらず、全参加者中の中盤の成績だったのである。へら釣り暦のきわめて浅い同氏がこの成績はすばらしいとしか言いようがない。なお、ビギナー組トップは嵯峨氏の20枚 9.7kgであった。 2005年6月12日 平井伸市 |
||||||||||||||||